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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2015年10月25日

建築士会 高槻まちあるき

ここは高槻の城下町。通りに何やら人だかりが…

さる10月17日(土)、大阪府建築士会の主催で、
城下町高槻の、町家の見学会とまちあるきが開催されました。
建築士の方など約12名と、関係の方数名が参加され、
講師・案内役は我らがグループ「わたしの城下町」の照五郎さんです。

まずはいつもグループの会合場所などでお世話になっている、
登録有形文化財の300年町家、横山家住宅からスタート。
4つの建物とひとつの工作物で、5つの有形文化財登録がされていることや、
外観を見ながら、左側の古い棟の屋根は直線的に作られたけれども、
写真で右に少しだけ見えている明治期の屋根はむくり(膨らみ)があること、
などなどが説明されました。

明治期の建物の前庭で。皆さん興味津々。


お庭には、花や実が絶えず、お宅にはいつおじゃましても季節の植物がやさしくあしらわれています。

街の中心地にありながら、すべてこちらで採れたものばかりとのこと、
まさに市中の山居が息づいています。

部屋の中では、内部造作に関しても、
この部屋だけ天井の竿縁が床差しの形になっているのは完璧をわざとさけたのではないかとか、

本来長押が通る位置に短い部材がつけられているのは、長押を通す武家に対して町家が遠慮する意味ではないか、
など、建築士会ならではというような話題が出ていました。

照五郎さんも文化財登録にまつわる体験談なども交えて話は尽きず。

こちらのお宅の建具は、今年の夏に簾戸に替える際には、
「わたしの城下町」のグループが作業を体験させていただいたのですが、
すでに秋風が吹き冷え込む季節になり、冬の襖や障子で迎えてくださいました。


また、普段は土間にその写真が飾られている登録有形文化財の
ずっしり重いプレートの実物を拝見することができました。

街へ出て、先日改修を終え、新しい店舗がいくつもはいった町家の前へ。

建物が「町家」であることが大きな価値になっているように感じます。

旧高槻城のエリアに近づき、

「わたしの城下町」のメンバー氏から、所蔵の絵図で、
堀はなくなっても道路の形は残っていることや門の位置など、新旧を比べて説明がありました。
今いる場所はだいたい門のあったお堀の前あたり。


高槻城の高麗門が移築された本行寺の前で。


この写真の通りは、昨年の大河ドラマ「軍師官兵衛」で、高山右近ゆかりの地としての映像に使われたそうで、
通りの左のお宅にある松は高槻市の保存樹木です。

通りの右側には、江戸期の銘のある瓦を持つ、昔呉服屋さんだった町家。

ところで、まちあるきの途中、、家の窓からこちらを見る人が…。
「何だかプロっぽい人たちが家を眺めながらぞろぞろ歩いている。ここの街は結構すごい」
ってな具合に思ってくれたかも。


しろあと公園には、城下町から移築されてきた商家、笹井家住宅。
力強い架構が見物です。現在は高槻市立歴史民俗資料館。


最後に、高槻城の出丸だったところにに古くからある武家のお屋敷におじゃましました。

建物は明治期に改修されたということですが、
土塀には瓦職人の銘があることから、これは江戸時代のものと見られます。

こちらのお宅にも見事なお花が生けられ、
また、美しく整えられた佇まいに皆さん感激していたようです。

見学会を通じて城下町の値打ちを再認識し、
また、横山家住宅でも、武家のお屋敷でも、
建物は単に箱として受け渡していくだけではなく、
住まい方の文化とともに受け継がれていくものだと感じました。

お宅に快くお迎えくださった皆様、
見学会の準備・当日にお世話くださった皆様、ご参加の皆様、
お忙しい中、本当にありがとうございました。

ここではとても全容をお伝えしきれませんが、
皆さんぜひ城下町高槻に足を運んでその魅力を満喫してください。

byおけいちゃん
  
Posted by 高槻町家2015 at 11:03Comments(6)わたしの城下町企画